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俳句の作り方、歴史、俳人を探求。日本俳句研究会

俳句Q&A

川の美化がテーマの俳句湯浅 薫 2014/07/28

 突然のメールでのご教示を頂ければ幸いです。「木津川(京都府)を美しくする」テーマで俳句を作ることを言われました。これから連想するのは清掃、美化です。俳句には季語が必修だと貴会のホームページで拝見しました。美化の連想から季語が浮かびません。ポイントをご指導頂ければ幸いです。

●答え

 湯浅 薫さん、はじめまして。
 俳句のコツとは、写生です。
 実際に木津川に出かけていき、そこで目に写った美しいと感じたもの。花、草、鳥などを、ありのままに写生するのが一番良いです。
 ほとんどの人はこれをせずに、家の中で想像で作ってしまうので、発想が似たりよったりになります。

 清掃、美化というテーマでしたら、例えば木津川を代表するような野鳥の俳句をそのまま作るのが良いでしょう。
 川を美化しようというスローガンにはせずに、野鳥の様子をそのまま写生してください。

 野鳥の美しさにのみ焦点を絞ったほうが、読者は川を美化しようという作者の意図を汲み取ってくれると思います。
 すべてを俳句内で伝える必要はなく、良い句を作れば言外のメッセージを汲んでくれるものです。