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俳句の作り方、歴史、俳人を探求。日本俳句研究会

俳句の作り方

「字余り」「字足らず」「自由律」2012/03/06

 俳句は、五七五の十七音であることが基本ですが、五音が六音以上になったり、七音が八音以上になったりして、十七音の定型から外れた「字余り」の句もあります。

赤い椿白い椿と落ちにけり
河東碧梧桐

 こちらの句では、最初の五音が「赤い椿(あかいつばき)」と六音になっています。

 また、これとは逆に、五音、七音より音の数が少ない「字足らず」の句もあります。

虹が出るああ鼻先に軍艦
秋元不死男

 この句では、最後の五音が「軍艦(ぐんかん)」と四音になっています。

 さらに、これらとは別に、十七音の原則に囚われない「自由律」の句もあります。
 自由律俳句は、音数だけでなく、もう一つの俳句の原則である「季語」にさえ囚われずに作ることができます。

分け入っても分け入っても青い山
種田山頭火

 こちらの句は、上五と中七が六音と、定型から外れている上、季語さえもありません。
 自由律俳句の代表的な俳人としては、種田山頭火(たねだ さんとうか)が有名です。

 このように五七五の定型から外れた「字余り」「字足らず」「自由律」の名句も存在していますが、あくまで原則は五七五であることを念頭に置いておきましょう。 

 これらの句は「字余りだけれど名句だよね」というように、原則に則った句より一段低い物として扱われることが一般的です。

用語集

字余り
 音の数が、五七五の原則より多くなっていること。

字足らず
 音の数が、五七五の原則より少なくなっていること。
 あまり例がありません。

自由律
 五七五の原則に囚われずに句を作ること。またはその句。