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俳句の作り方、歴史、俳人を探求。日本俳句研究会

俳句Q&A

作った俳句に対して「だから何?」長田亜子さん 2012/10/22

 こんばんわ。
 母70代と、お茶しながら、「鬼胡桃転げ落ちるをひとたたき」という句を伝えてみましたら、「だから何?」 と言われてしまいました。
 気持ちがすっきりしたとか、何か、そういった「だから、どうだ」という部分がいると申します。
 母が通信でNHKの俳句に投稿添削を受けています。
 母と話すと いつも ぺしゃんこですが、どうなんでしょう・・
 どう思われますか?

●答え

●かぎろいの意見2012/10/23

 「だから、何?」というお母さんの質問は厳しいですね。

 文豪でもある芥川龍之介が「兎も片耳垂れる大暑かな」という俳句を作っていますが、これも「暑い、だから何?」と言えてしまうと思います。
 芥川クラスになると、どんな句でも名句に見えてしまいますが……

 余韻が残って、何か世界の広がりが感じられるような句なら、「だから何?」にならないのだと考えます。

 正岡子規の「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」 という名句も、そんな感じがします。この句に対して、「だから何?」と言う人は、おそらく、これが名句だと知っていない人でも、いないでしょう。

 松尾芭蕉の「荒海や佐渡によこたふ天河」という句も、余韻が残って世界の広がりが感じられるので、「だから何?」という感想は持たれづらいと思います。

●あごさんの意見2014/09/26

 歌に対する根源的な問いだと思います。とても参考になりました。この問い耐えられない作品は、単なる言葉遊びのお稽古ごとで、人生を共鳴しるような感動を与えられないと思います。しょせん和歌は平安貴族の遊芸でしたからスタンスが違うかも知れません。
*17音では限界なので31音かそれ以上になるかも知れません。
例:荒城の月、月の砂漠75757575~