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俳句の作り方、歴史、俳人を探求。日本俳句研究会

投句の批評

安眠父(アミンパパ)さん作2014年01月21日

長命の薀蓄縷々と根深汁
(ちょうめいの うんちくるると ねぶかじる)

季語・冬

 過日の町内会の新年会。隣に座った近所のお爺ちゃん。年齢は92歳という。健康の秘訣を聞くと、
「なぁに、旨い酒飲んで、鰻喰ってるだけで、何にもしてねぇよ」と。
 ご本人は気が付かないだけで、日常の生活習慣が不健康な人とは基本的に違うのかもしれないな、と感じたひと時でした。

●かぎろいのコメント2014/01/22

 安眠父さん、こんにちは。
 もしかすると、間違っているかも知れませんが。
 長命なおじいちゃんの長生きの秘訣を根深汁を食べながら、長々と聞かされて、ちょっとウンザリしまった、という意味に読めました。
 「縷々」という言葉の意味が、「細く長くとぎれることなく続くさま」「 こまごまと詳しく述べるさま」なので、このように解釈した次第です。
 コメントからすると、健康の秘訣を聞けてよかったという意なのかな、とも考えましたが、本文からはそのような印象はあまり感じられなかったです。

 前者の意味だとすると、これは滑稽俳句として読めます。老人の話は長くてウンザリだけれど、根深汁は美味しい、といった感じです。「薀蓄縷々」と「根深汁」の組み合わせが絶妙でおもしろいと思います。