凛として庭に佇むあやめぐさ
季語・夏
青く美しい菖蒲の花が庭に咲いています。
阿修羅さん、こんにちは。
あやめ草は、サトイモ科の草で、池や溝の周辺に群をなして繁茂する植物。夏の季語ですね。
非常にストレートな句ですね。
ただ「凛として」が擬人化であり、作者の主観が入っています。これでは、実際にどのような様子で生えているのか、イマイチわかりませんし、解釈の幅が広がりません。できれば、主観をそのまま入れるのではなく、見たままを写生し、その様子を通して作者の伝えたいことを伝えるのが良いです。
花あやめ一夜に枯れし求馬哉
こちらは松尾芭蕉の句です。歌舞伎役者、求馬の死を悼んで作った句です。「求馬の歌舞伎を見た翌日にアヤメも見ずに求馬は死んでしまった。彼こそアヤメのように美しかったのに」といった意味です。
あやめが一夜にして枯れたことを、急逝した求馬に重ねて、その死を悼んでいます。