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俳句の作り方、歴史、俳人を探求。日本俳句研究会

投句の批評

最上静香さん作2014年04月18日

モーツァルト調べにそよぐ若葉かな

季語・夏

 モーツァルトというカフェでモーツァルトを聞きながら窓の外に目を遣ると、若葉が気持ち良さそうに揺れていました。
 ゆったりとした時間を過ごせています。

●かぎろいのコメント2014/06/07

 最上静香さん、こんにちは。
 これは、若葉の擬人化、若葉に自分のイメージや願望を投影して作ってしまった句ですね。
 俳句は基本的に自然を写生して作るものです。
 人間のイメージというのは、たいてい似たり寄ったりしたものなので、頭でイメージしたものより、自然をよく観察して作った句の方が、驚きや新鮮味にあふれているからです。

 擬人化の手法は、作者の主観を対象物に投影してしまうので、写生の理念から外れてしまう、リスキーなやり方です。正岡子規は、月並俳句の特徴の一つにあげています。

 残念ながら今回の句は、月並みになってしまっています。驚きや新鮮味のない、陳腐な句ということです。
 次回は、擬人化に頼らない写生に挑戦なさってみてください。

●阿修羅さんのコメント2014/06/09

 最上静香さん はじめまして こんにちは。
 モーツァルトの句、すごく素敵だと思いました。
 喫茶店でモーツァルトの音楽が戸外の若葉そよぐ風とともに調和して聞こえてきたという心情が爽やかに伝わってきて、良い句だと思いました。クラシックでいてオシャレな一句です。