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俳句の作り方、歴史、俳人を探求。日本俳句研究会

投句の批評

並木研二さん作2014年03月22日

暗香を探せば彼方おぼろ月

季語・春

 かぎろひ様。超お久しぶりです。1週間位1回は訪問させていただいてます。江戸人さんの俳句で「暗香」をはじめて勉強しました。
 その気になってますと、まさに春は香(かぐわ)しき「暗香」の季節、江戸人さんの句に及びもつきませんが啓発されて1句でした。

●かぎろいのコメント2014/03/23

 並木研二さん、お久しぶりです。
 ほのかな花の香の出処を探して外に出ると、朧な春の月があることに気づいた。という句ですね。
 作者の視線が自分の周囲から、一気に空の彼方に飛んで行くので、ダイナミックな感じがします。

 気になる点をあげれば、暗香はどうなったのか? ということですが、花ではなく春を謳った句なのだとすると、違和感が無いとも言えます。
 また、江戸人さんの句でも感じたのですが、暗香という言葉の意味を知っている人はかなり少ないと思うので、俳句好きな人以外には伝わりづらいのが難点かなと思います。

 現代に名句として残っているのは、松尾芭蕉にしても与謝蕪村にしても、難解な言葉を使わないわかりやすい句ばかりです。高浜虚子も「平明は好き晦渋(難解)は嫌い」と言っています。
 意味が伝わりにくいというのは、損をすることです。

 知らない言葉の意味を知るのは、楽しいものなのですけどね。

●並木研二さんのコメント2014/03/27

 かぎろひ様 「意味が伝わりにくいというのは、損をすることです」という虚子の教えを伝授頂きました。確かにそうでした。
 まして自分の教養でない言葉ではなおさらです。勉強になりました。(自戒を込めて)ありがとうございました。