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俳句の作り方、歴史、俳人を探求。日本俳句研究会

投句の批評

並木研二さん作2014年05月21日

夏座敷猫が伸びして夜叉の顔

季語・夏

 猫が大口開けてあくびしてる顔はどんなに可愛猫でも形相が一変しますよね。夏座敷と季語を配置して見ましたら、夏座敷で大あくびの口を開けてる大猫が「夜叉の化け猫」に思えます。

●かぎろいのコメント2014/11/14

 並木さん、こんにちは。
 「夏座敷」の上五に他の季語を入れても句が成立してしまう、「季が動く」状態になっていると思います。
 「春座敷」「秋座敷」でも良いですし、「彼岸花」など、まったく異なる季語を入れても成立してしまいます。ここはもう一工夫する余地ありです。

 ただ、猫が伸びをした様子が夜叉の顔、化け猫に見えるという発想は独特のもので、非常におもしろいです。
 大口をあけてアクビをする動物は、牙が見えるので、猫でもウサギでも、結構、怖く見えるのですよね。この点、猫を飼っている人には共感してもらいやすく、日常のちょっとした気づきをうまく捉えていると思います。