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俳句の作り方、歴史、俳人を探求。日本俳句研究会

投句の批評

野田雄大さん作2014年04月03日

花笑みにつがいたぬきの腹踊り

季語・春

 地元にある七国山では今年も春を迎えて、発情期のたぬき達が愛を育んでおります。

●かぎろいのコメント2014/04/10

 野田雄大さん、こんにちは。
 この句は、楽しさ、明るさを全面に押し出していますね。
 狸の夫婦が花畑で踊っている、日本昔話の一場面のような情景が頭に浮かびます。

 『花笑み』『つがい』『腹踊り』。
 と、おめでたい感じのする言葉で、句が構成されています。
 花が咲くことを、花笑みと表現したところにセンスを感じます。

 ただ、『つがい』『腹踊り』という言葉が、やや下品な印象も与えてしまうので、読後感が微妙なものになっています。狸も、あまり上品な生き物ではありません。

 また、イメージはおもしろいのですが、現実にはあり得ない場面ですので、深さのない観念的な句になってしまっています。
 俳句はありのままを描写するのが良いとされているので、今度は、写生に挑戦されてみると良いでしょう。