喧噪にゆらり皇居の遠桜
季語・春
4月皇居乾通りの初公開とのことで、二重橋駅に降り立った時目にしたものは、うねる人並みと警備員。そして長蛇の列。臆してパレスホテルのラウンジに避難。
葉真秋さん、こんにちは。
「あまりの人混みの喧騒に、遠くにある皇居の桜が揺れている」という意味の句ですね。
皇居は、騒音で桜の梢が揺れるほどの喧騒だったのだと、その賑わいが伝わってきます。「ゆらり」という言葉の使い方がおもしろいと思いました。
ここまでが、一読した際の感想です。
ただ、微妙な違和感も同時に覚えて、「ゆらり」の意味を辞書で調べてみました。国語辞典によると「物が1回だけゆっくりと大きく揺れ動くさま」だそうです。
となると、人混みから生まれる音で、そこまで桜の梢が大きく揺れることはないので、ゆらりというのがどういう状態を指しているのか、微妙にわからなくなりました。「ゆらりと揺れているように見えた」という写生というより、感覚的な意味の句でしょうか?