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俳句の作り方、歴史、俳人を探求。日本俳句研究会

投句の批評

Takayaterukoさん作2014年01月09日

社会鍋軍服似会う肥満女子

樅の葉の香りほのかな小春風

留守居の夜声にして読む歌がるた

季語・冬

 「社会鍋…」の句は俳句として成り立ちますか?

●かぎろいのコメント2014/01/12

 Takayaterukoさん、こんにちは。
 はい。成り立ちます。
 俳句は、五・七・五の十七音と季語を入れるのが原則とされていますが、これらのルールを破った自由律の句、無季の句というのも存在します。ルールは一応あるのですが、そこからは離れても大丈夫という緩さがあります。おそらく、これが俳句が現代まで続いている理由の一つかと思います。初心者でも参入しやすいのです。

「社会鍋軍服似会う肥満女子」
 こちらの句は、肥満女子という表現がいただけないと思います。身体的な特徴をオチのように使うのは、人によっては不快感を与えるでしょう。

「樅の葉の香りほのかな小春風」
 こちらの句は、意味がわかりにくくて、読後感が良いです。
 やや月並みな印象を受けるので、もう少し、独自の視点が欲しいところです。

「留守居の夜声にして読む歌がるた」
 こちらの句は、着眼点が良くておもしろいと思います。
 子供が家で親を待ちながら、歌がるたで遊んでいる句ですね。
 意味もわかりやすく、月並みでもなく、読後感も良いです。
 3つの句の中でダントツに優れていると思います。