縮みゆく友の背を打つ冬の雨
季語・冬
新年早々、暗い句ですみません。
遠野圭さん、こんにちは。
ネガディブな句ですが、哀愁を感じることができる良い句だと思います。
小説に悲劇で終わる名作があるように、文芸においては負のカタルシスというのが存在するので、暗い句であることに引け目を感じることはないと思います。
「縮みゆく友の背」
去りゆくとしなかった点が良かったと思います。
「縮みゆく」とはどういうことなのかと、目を引く驚きがあります。
おそらく、なにかショックなことがあって身体を縮めた、という意味だと解釈します。あるいは、去りゆく背中を、縮みゆく、と表現したとも考えられます。おそらく、その両方が作者の真意だと思うのですが、いかがでしょうか?
解釈の幅がある味わい深い句だと思います。