本文へスキップ

俳句の作り方、歴史、俳人を探求。日本俳句研究会

投句の批評

長良 純子さん作2013年02月11日

 街路樹の枝ごつごつと春きざす

 毎年よこの古株に花溢る

 選定されている街路樹の枝は拳骨のようです。もう少ししたらパアーと手を広げるように枝が伸び始めるでしょう。その日が楽しみです。
 古株は何十年も前から咲き続けているシンピジュウムです。大した手入れもしてないのに今年も十本以上の花と蕾で溢れています。今回始めて古い友達のような気がしました。

●かぎろいのコメント2013/02/13

 こんにちは。
 「街路樹の枝ごつごつと春きざす」は、「ごつごつ」の擬音が良いですね。
 街路樹の枝の手触りが伝わってくる感じです。なにか頼もしいような印象も受け、春の予感とうまくマッチしてると思います。
 ただ、やや素材や言っていることが月並みなのが否めません。「春きざす」の下五の部分を違う言葉に変えると、もっと良い句になると思います。

 「毎年よこの古株に花溢る」これは、古株の強い生命力が感じられますね。古株であるが故に、もう今年は花を咲かせないだろう、という悪い予感を感じつつも、それを見事に裏切ってくれる。その力強さに勇気づけられる感じです。