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俳句の作り方、歴史、俳人を探求。日本俳句研究会

投句の批評

長田亜子さん作2012年10月11日

友何処 鱗居並ぶ 月の船

芒散る 夜遊びの味 ハイボール

季語・秋

 同窓生が 亡くなりました。
 郷愁の意 です。

●かぎろいのコメント2012/10/12

 こんにちは。
 すみません。不勉強なもので、「鱗居並ぶ」の意味がわかりませんでした。
 鱗というのは、魚の鱗でしょうか? 辞書や歳時記を調べてみても、出ていなかったので、教えていただけるとありがたいです。
 月の船というとかぐや姫を連想しますね。幻想的な感じです。

 下の句は、芒散るが、後半の中七、下五との関連性が薄く、他の季語でも代用できそうです。俳句は、その言葉でないとダメという代替不可能な言葉を入れないと、良い句にはなりません。
 難しいのですが、ここは一考する必要がありそうです。

●長田 亜子さんの返信2012/10/12

 こんばんわ。鱗居並ぶ・・は月代の頃、夜に代わっていく青みがかった空に、くっきりした鱗雲がたくさん並んでいました。異様に荒々しさがあり、それを表したかったのです。暗くなってもその雲は白みがかって消えず、季語は 月の船 で、丸い月が夜を渡っていく。
 まるで友を連れていくがごとくだと思い詠みました。

 もう1句、芒散る の季語 は、晩秋,尾花散る.黄金色を帯びてつやつやしていた芒の穂も、晩秋、しだいに色あせて白色に近くなり、少しの風でも簡単に散るようになる。芒の豊かだった花穂が、風に飛ばされ侘しくなる・・とのことで、結構年齢の言った自らや友の年齢と、若かったころの夜遊び時代の懐かしさをリンクさせたくて、選びました。{星屑や}もはめてみましたが、ススキにして投稿しました。ピタッがむつかしいです。

●かぎろいのコメント2012/10/14

 なるほど、鱗雲のことだったのですね。
 ただ、「鱗雲」と「月の船」は、季語が二つ重なってしまいますね。
 二つとも空のものですから、空を見上げて郷愁にひたっている感じがして、取り合わせとしては良いと思います。