秋月夜在り処照らせしほおずきの
季語・秋
季語・秋月
秋口まで残るほおずきを、その月の明るさで照らし探して。
長田さん、こんにちは。
月に照らされたほおずきの情景が思う浮かぶ、秋らしい句だと思います。
美しい景色を描写しているので、読後感も良く、しんみりとします。
「在り処照らせし」ということは、ほおずきは他の草花に埋もれてしまっている感じでしょうか? 著者はほおずきを月明かりのおかげで見つけ出せた、とも読めます。
気になった点は、「秋月」「ほおずき」と季語が二つある季重なりになっていることです。
秋月の方が強い季語であるとわかるので、特に問題ないとは思うのですが、詠む人によっては気になるかも知れません。
また、ストレートすぎて、月並みにも感じられます。
美しいのですが、はっとするような面白味にはやや欠けるかなと思いました。
ほおずきは、闇夜や草木や、何やらエトセトラで隠れていて、月明かりで見つけたいし、見つかるべき。紅いほおずきは、大切なものをあらわし、良い意味で毒。