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俳句の作り方、歴史、俳人を探求。日本俳句研究会

投句の批評

並木研二さん作2013年10月07日

通り過ぎ呼びとめられて金木犀

季語・秋

 薄暮とき・・気づかないで鎌倉の路地を通り抜けようとして鼻先にキンモクセイのいい香り。思わず立ち止まって「どこだろう?」とキンモクセイを探してる自分がいます。塀越しの庭に美事な金色の花弁でした。

●かぎろいのコメント2013/10/07

 並木研二さん、こんにちは。
 金木犀の甘くて強い香りに、思わず足を止めてしまった様子が上手に表現されていると思います。何気なく過ごしていたら、いつの間にか秋が訪れており、それに初めて気づかされた、といった日常の小さな発見、これが世界の広がりと深さを感じさせてくれます。
 「呼び止められて」のような擬人法を使うと、月並みな句になってしまう危険があるのですが、金木犀でしたら、この表現が合っていると思います。
 題材に合った言葉選びがされていると感じました。 

 ご指導をありがとうございます。確かに、自分はこねくり回す一面が無きしにも非ず・・と自戒します。でもこの句を認めていただいてまた自信が湧いてきました。今後とも句づくりは右往左往すると思いますがよろしく導きください。