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俳句の作り方、歴史、俳人を探求。日本俳句研究会

投句の批評

さくらぶんたさん作2013年07月13日

田植え終え帰るの合唱上手くなり

季語・夏

 田植えが終わり稲も元気に伸びている水田では朝夕のカエルの合唱が盛んだが、成長と共になんとなくコーラスを楽しんでいるように聞こえるようになったと感じ詠みました

●かぎろいのコメント2013/07/16

 さくらぶんたさん、こんにちは。
 「帰る」と「カエル」をかけた洒落的な句ですね。
 言葉に二重の意味を持たせるのは川柳で主に使われる手法です。なので、どことなく可笑しさが漂っています。

 問題なのは、素直に読むと、ちょっと意味が通じにくい部分があるところです。
 「帰るの合唱上手くなり」は、お百姓さんが連れだって歌を歌いながら帰っているような意味にも受け取れますが、そうすると「帰りの合唱上手くなり」ではなくては、不自然でわかりにくくなります。 

 アイディアはおもしろいのですが、ちょっと詰めが甘かったと思います。
 もし、完璧に二重の意味が備わっていたら、川柳的ではあっても、おもしろい句になったと思います。