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俳句の作り方、歴史、俳人を探求。日本俳句研究会
日本俳句研究会
冬の俳句
2014年版
鴛鴦や相好くずす薄暮かな
玄冬のキシリと割れる音がする
炉端酒添えるはいつも串岩魚
湿り雪染めし湯の谷薄墨に
吹雪く浜カモメの足もしもやけに
花咲くを夢見て夢に冬籠り
二月逃げ月連れ啼きの湖の鳥
雪さくり定期を忘れた月曜日
満腹や手足のばして日向ぼこ
雪帽子溶け出す朝の並木道
福耳の裃揃ふ節分会
庭の木樹粉雪受けて薄化粧
雪晴れや際立つ鳥の色模様
思い出を分つ人なく冬の夜
托鉢の素足に容赦なき風巻
天狼が揺らぎどんどの夜が更くる
一人居の夕暮さみし冬ざるる
羽織解くリメイク心抑えつつ
寒の鵙鳴くや自省の寝坊ぐせ
長命の薀蓄縷々と根深汁
餌台にみかん載ったと鳥が鳴く
てんとう虫枯葉の下で眠っている
縮みゆく友の背を打つ冬の雨
木遣り朗々冬空に舞ふ鯔背
クリスマス今年は二人夢落ちだ
大根の首に巻き付くポリ袋
2013年以前
手を擦り膝を揺すりて飾り売り
スマホ抱き風邪に寝ねたり十六歳
さう言えばオリオン高む頃のこと
朝日受け霜柱踏む音に酔い
冬空やぎざぎざ揺れる大根の葉
何といふ貰ひし柚子の甘さかな
古稀過ぎて残る人生薬喰
暮早しため息もまた一瞬に
七輪のするめくるりと冬怒涛
木枯らしに前だれ揺らす地蔵かな
風呂吹きを箸で切り分け幾何模様
真夜帰る火照りの余韻凍てる星
彩葉降る見上ぐ梢や凍てる星
大根擂るその手真白に染まりゆく
漢らの煙草のけむり山鯨
初雪や心もとなき一歩踏む
ランタンや雪灯し君慈しむ
水仙の咲きて日差しを独り占め
かたまりという香を見たり花蝋梅
雪こぼれくぐもりガラス覗き君
蜘蛛の巣や絡め取られる冬桜
里山で落ち葉と遊ぶ足二つ
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