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俳句の作り方、歴史、俳人を探求。日本俳句研究会
日本俳句研究会
夏の俳句
2014年版
堤防にエサ入れ散りて夏の夕
カエル鳴く生け簀のそばは夏の暮
通り雨雫の先は王冠ね
夏の夕乳白色に染まる窓
宵明けの妙なる調和夏の天
緑さす光あふれる矢を放つ
夏座敷猫が伸びして夜叉の顔
進む過疎更地の今は楠新樹
凛として庭に佇むあやめぐさ
青嵐すったもんだの風が吹く
心太色なきものに味深し
静寂を囲む卯の花腐しかな
夕立ちや腹に抜糸のしこり抱き
夏空や一朶の雲の白さかな
窓枠の陽光白き五月晴れ
青葉風木々に光を集めけり
総持寺にタフガイ眠る紫陽花忌
できるなら届かぬ恋を衣更
まだ成らぬ素人づくりの茄子胡瓜
一礼の微笑み光る月見草
向日葵にいつの間にか背を越され
道草や白く眩しき射干の花
2013年以前
明け方に肌掛け纏う夏終い
この国亜熱帯になりき曝暑日々
病室で音を味わう花火かな
生天へ仲夏読経の別離せし
立葵仰ぎ見る先銀河かな
夕立に濡るるままなる広野かな
天の川地には螢の光る川
茎わかめ噛んで独りの夏の宵
友を待つ暑中や熱く五十年
草撓うままに止まりし糸とんぼ
田植え終え帰るの合唱上手くなり
祭りの夜霞を喰らふ童子あり
へそ天の犬に戯むる夏の蝶
幼子や蚊遣りの豚もオモチャなり
竹落葉犬にじゃれつき尾の飾り
世界遺産富士を仰ぎみ雲の峰
川面にきらりホタルとともにおくりびと
フワとする雨の匂いや余花揺らし
梅雨晴れの屋根に波打つ光りかな
たんぽぽの絮崩れゆき梅雨に入る
五月雨や池に水の輪二重三重
遠雷や明かりて暗き静夜かな
老蛍まだかがやけりエベレスト
緑濃きあの葉此処の葉初夏歌い
黄金虫闇の口より飛び来たり
転ぶまい早い枇杷買い千鳥足
散歩道薫る若葉に時季を知り
彷徨いし残り香抱く白牡丹
カーネーション亡き母想い鼻寄せり
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